霧に包まれた村へ

霧が立ち込める山岳地帯を抜け、シュンたちはようやくトゥアル村にたどり着いた。

「はぁー……やっと着いたぁ……」ヌノイが全身の力を抜いて脱力する。

「霧がすごいね。まるで幻想の世界にいるみたい……」リオンが辺りを見回す。

道中、野生ポケモンとのバトルもあったため、シュンのリオルやユノのラビフットもかなり疲れた様子だった。

「よし、まずはポケモンセンターに行こう!」シュンが提案するが——

「……ポケモンセンターが無い?」

デジタルマップを確認したヌノイが、驚きの声を上げる。

「え、マジで? そんなことあるの?」シュンも思わず覗き込む。

「田舎の村だと、ポケモンセンターが無いところもあるよ。」リオンが冷静にフォローする。

「でも、ポケモンを休ませられないのは困るよね……」ユノが心配そうに言うと、ヌノイが画面を指差しながらみんなにマップを見せる。

「大丈夫! 代わりに“ポケモン使いの宿屋”ってのがあるみたいだぞ!」

「お、そこならポケモンを休ませられるんじゃないか?」シュンは少し安心し、みんなでそこへ向かうことにした。

宿屋での出会い

宿屋は古びた木造の建物だった。中に入ると、カウンターの奥で宿の主人らしき老人が笑顔で迎えた。

「おお、旅人さんか。ポケモンを休ませたいなら、奥のスペースを使うといいよ。」

シュンたちは礼を言い、リオルやラビフット、ケロマツを休ませる。

「……ん?」

その時、カウンターの奥の席に座っていた不思議な雰囲気を纏った少年が、シュンたちの方を見て微笑んだ。

「君のポケモン……すごく君を信頼してるね。」